【ワインVIN】2011年の世界のワイン産業概況(世界ぶどう・ぶどう酒機構)
2012年 06月 25日2011年の世界のワイン産業概況(世界ぶどう・ぶどう酒機構)
L'OIV presente son Rapport statistique 2012 sur la vitiviniculture mondiale (OIV)
OIV(世界ぶどう・ぶどう酒機構)がこのほど発表した2011年のワイン産業の概況によると、2011年の世界のワイン生産量は2億6,500万ヘクトリットルと昨年とほぼ同レベルであった一方、消費量は2億4,400万ヘクトリットルと増加した。
OIVのフェデリコ・カステルッチ事務総長が、6月18日のOIV総会の席上で発表した。「経済危機の影響によりワイン生産部門は難しい状況に直面したが、消費者はワインに信頼を置いてくれた」とカステルッチ氏は解説した。主なポイントは以下の通り:
1.世界のぶどう栽培面積
2011年の世界のぶどう栽培面積は7,585,000ヘクタール(ha)で、前年より79,000ha、1.0%減少した。過去10年の累計では、262,000ha減少した。EUではぶどうの抜根政策が続いているが、欧州の栽培面積は全世界の56.9%と、依然として半数以上を占める。
アジアでのぶどう畑は拡大を続けており、21.9%と全世界の五分の一以上を占めた。中国は、2000年の300,000haから2011年には560,000haと、この10年間でほぼ倍増(89%増)している。
アメリカと南半球も合計で20.9%と、全世界の約五分の一を占めた。ニュージーランドは、2000年の14,000haから2011年には37,000haと、この10年間でほぼ3倍に増加している。
2.世界のぶどうの生産量
世界のぶどうの生産量(食用ぶどうを含む)は2009/10年は停滞していたが、2011年は過去10年で最高の、6億9,200万キンタル(1キンタル=100キログラム)となった。栽培面積は減少しているが、天候条件に恵まれたことや技術の向上などにより生産量は増加した。
3.世界のワイン生産量
2011年の世界のワイン生産量(果汁を除く)は、2億6,500万ヘクトリットル(hl)で、前年とほぼ変わらず、2006~10年の5ヶ年平均を下回り、昨年同様、生産量は少なかったと言える。
欧州のワイン生産量は、全世界のワイン生産量の66.5%を占めた。2001年の欧州のワイン生産量の全世界に対するシェアは73%であり、他国との競合によりシェアは落ちたものの、依然として三分の二以上を占めている。アメリカの生産量は、全世界のうちの19%、アジアは5.5%。オセアニアは5%、アフリカは4%であった。
2011年のワイン生産量の上位10か国は、フランス、イタリア、スぺイン、アメリカ、アルゼンチン、中国、オーストラリア、チリ、南アフリカ、ドイツである。
4.世界のワイン消費量
2011年の世界のワイン消費量は、2億4,430万hlと予測され、2009年を底に、ワイン消費量は回復しつつある。
2011年のワイン消費量の上位10か国は、フランス、アメリカ、イタリア、ドイツ、中国、イギリス、ロシア、スペイン、アルゼンチン、ルーマニアである。フランスのワイン消費量は2,990万hlで、昨年をわずかに上回ったが、2000年からは減少している。イタリアは2,300万hl、スペインは1,020万hlで、前年を下回り、2000年のワイン消費量からも減少している。
一方、イギリスは1,280万hlで、2000年の実績から32%増加している。また、中国のワイン消費量は1,700万hlで、2000年の実績から58%増となった。
(OIVプレスリリース,6/18)
引用元:「フランス食品振興会発行メールマガジンhttp://www.
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