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【Hospices de Beaune】第155回オスピス・ド・ボーヌ ワイン慈善競売会

第155回オスピス・ド・ボーヌ ワイン慈善競売会
155e Vente au Enchère des vins des Hospices de Beaune




第155回を迎えるオスピス・ド・ボーヌ ワイン慈善競売会が11月15日にボーヌのオスピス・ド・ボーヌで開催された。「会長の樽」を含む総売上金額は、過去最高であった昨年を約40%上回る 11,347,609ユーロと、再び新記録を樹立した。

13日のパリでのテロを受け、オスピス・ド・ボーヌ ワイン慈善競売会を予定通り開催するか否かが問題となったが、主催側の一人であるボーヌ市のアラン・スグノ市長は、15日午前の記者会見で、「予定通り開催することが、我々が団結していることを示す最良の手段だと考えます。オスピス・ド・ボーヌのワイン競売会は、慈善目的であるので、なおさらです」と予定通り開催の判断に至った経緯を説明した。

開催に先立ち、テロの犠牲者に対して黙とうがささげられ、国歌の合唱が部屋中に響き渡った。参加したネゴシアンと世界中から集まった個人収集家が、犠牲者に哀悼の意を表した。売上が慈善団体に寄付される「会長の樽」の今回の売上は、当初予定されていたガン治療研究のキュリー研究所、脳梗塞研究基金に加え、テロや災害の犠牲者の支援組織(FENVAC)の3か所に等分に寄付されることとなった。「会長の樽」は、グラン・クリュのコルトン・ルナルドの一樽で、48万ユーロと過去最高額がついたことは、フランス人の献身的精神の現れともいえる。

競売会では、赤ワイン458樽、白ワイン117樽、合計575樽が出品された。2015年の良い作柄を反映し、売上金額は前年を上回り、575樽の売上合計は、10,885,899ユーロ、白の平均価格は前年に対し37.82%増、赤は同39.05%増となった。一樽あたりの平均価格は、昨年を37.3%上回る18,880ユーロとなった。また、グラン・クリュのクロ・ド・ラ・ロッシュのキュヴェ・シロ・ショードロンが、117,700ユーロで落札され、オスピス・ド・ボーヌ ワイン慈善競売会での樽あたりの落札価格の記録を塗り替えた。今年からオスピス・ド・ボーヌの醸造をまかされているルドヴィーヌ・グリヴォー氏は、「とても良い天候条件のおかげで、ピノ・ノワールとシャルドネの最高に美しい表情を得ることができました」と述べている。

主催のクリスティーズによると、今年は60%がネゴシアン、40%が個人収集家に販売され(金額ベース)、競売の76%が欧州、19%がアジア、5%がアメリカであった。クリステイーズは2005年に同競売会の主催を引き受けて以降、世界各国でプロモーションを行っているが、今年は、南米のリオ・デ・ジャネイロとサン・パウロからも参加があった。

(La vigne,11/16;オスピス・ド・ボーヌ/クリスティーズ共同リリース、11/15)

引用元:
「Sopexa Japon発行メールマガジンhttp://www.sopexa-japon.com/」
by naobossa | 2015-11-26 17:07 | 【ワインVIN】 | Trackback